登山日:2025年1月7日
12月初旬、僕は長年悩んでいたイボを手術で取り除く決断をした。場所は…まあ、下半身だ。医者には「手術までは必要ない」と言われていたが、薬を注入して治療を続ける中で、限界を感じていた。ランニングや登山の後半、特に下山時にはイボが不快感を主張してきて、集中力を奪われる。それでも我慢していたけれど、ついに鬱陶しさがピークに達し、意を決して手術を受けることにした。
手術は無事に終わり、「術後1ヶ月は運動禁止」と言われた。1ヶ月間、山には行けず、記録や写真を眺めながらただ回復を待った。そして昨日、ついに医者から運動再開の許可をもらい、久しぶりに山へ向かうことができた。今回選んだのは武奈ヶ岳だ。自宅から車で1時間ほどの葛川坊村町(かつらがわぼうむらちょう)が登山口。二百名山の一つで、冬山を試すには絶好のフィールドだ。
朝9時、駐車場に車を止め、装備を整える。久々の雪山登山に、少し緊張感と高揚感が混じる。冬装備で歩き始めると、すぐに体が暑くなった。冬山の里山ではいつものことなのに、忘れていた。アウターを脱ぎ、薄着で進む。標高630m付近でちらほらと雪が現れ始め、690mでは登山道が凍結していた。アイゼンを装着し、雪と氷を踏む音が耳に届く。ザク、ザク、ザク、ザク。この音が心地良すぎて、気づけば無意識に足音を楽しんでいた。不思議なもので、雪山を歩くと頭の中が整理されていくような気がする。今回、その感覚を思い出し、心から心地よさを感じた。



御殿山に到着する頃には風が冷たくなり、アウターを再び着る。そしてそのまま山頂へ。武奈ヶ岳の山頂は静かで、周囲を雪に包まれた冬山らしい景色が広がっていた。ここで、サーモスに入れてきたお湯を使い、カップラーメンとコーヒーを楽しむ。雪山で温かい食事と飲み物は何よりの贅沢だ。身体が芯から温まり、疲れもどこかへ消えていくようだった。



下山時、これまでならイボの存在が気になり、不快感に悩まされることがあった。それが今回はない。歩きながら、「もっと早く手術をしていればよかったな」と思った。運が悪いときには気にせざるを得なかった下山時の煩わしさがない。それだけで、登山がこんなにも快適になるなんて。最高だ、と心から感じた。
駐車場に戻り、車に乗り込むと、頭の中は晴れ渡ったようにすっきりとしていた。アイゼンが雪や氷をかむ音の心地よさ、雪山での開放感。それらをたっぷりと味わい、新たな快適さを手に入れた記念すべき一日となった。次はさらに雪深い山で、冬靴と12本爪アイゼンを試してみたい。そんな思いを胸に、帰路についた。
冬山への一歩 ― 武奈ヶ岳、凍てつく登山道 / ふみさんの武奈ヶ岳・御殿山(滋賀県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

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